なぜかまた山上徹也について論じている。

英語で書いて、頑張って雑誌に投稿しているのだが、そうやっていると、日本語で書くことが何になるのか、ますますよくわからなくなる。15年前、あるいは10年前、自分がまだ駆け出しだったころは、いわゆる大手メディアとは別の、そこからずれたところだ…

柴田翔

話題の佐川氏が東大の学生時代に芥川龍之介と高橋和巳と柴田翔を愛読していたということを知った。 柴田翔は、実は私も高校のときに読んだ。話の内容はあまりよく覚えていない。ただ、大学生たちが味わった一種の喪失感のようなものが書かれていて、大学に入…

高校時代の読書

高校時代、現国の先生がメルロー=ポンティで卒論書いたということもあって、ときどき哲学の話らしいことをしていたように思う。中村雄二郎の本「哲学の現在」が、多分最初に読んだ哲学の本で、そこから西田幾多郎のことを知り、フランス哲学のことを知るよう…

2016年の阪急電車沿線の出来事

10月になって思い出したこと。 2016年10月、最寄り駅の階段を登っていたら、女の人がホームから駆け下りてきた。その人は駅員に、「電車に人が巻き込まれたよ」と慌てた声で告げている。何のことか一瞬わからなかったのだが、それでも数秒後、人身事故が起…

この世の地獄感

そういえば、二〇一七年の四月、市役所で国民健康保険への加入手続きをしていたとき、七〇歳くらいの男が、大声でわめき散らしていた。年金だろうか役所で手続きをすれば、何らかのかたちで得ることのできるはずの金が支給されていない、そのことに怒ってい…